ぱっしょんリーダーに聞け! 


  



  


 僕は、実家で父がサンダルの職人をしているという環境にありました。大阪の高校を卒業後、シューズ製作の専門学校を出て、東京の靴メーカーで20年ほど商品企画をしていました。ブランドからの依頼後、打ち合わせを重ねて、コンセプトにマッチした靴の構想を練ってデザイン画を描いたり、サンプルを作ったり、製品製作などを行っていました。ファッションショーの靴やNHK紅白歌合戦のアーチストの靴製作など、多忙ではありましたが、とても充実した毎日を送っていました。  7年前、沖縄に旅行して以来、気候、人、食べ物などがとても魅力的で、何度も訪れるようになりました。国際通りを散策したり、観光地を訪れるうち、染織、陶器、漆器、琉球ガラスなど、沖縄の工芸の魅力に興味を持つようになっていきました。そして、これらを活かして沖縄らしいサンダルができないかと思ったことがきっかけです。材料を東京に持ち帰り、サンプルを作り始めたのです。試行錯誤を重ねて、2006年6月、那覇市内で展示会を開催することができました。この時、よい反響を得まして、リゾートホテルなどからオファーがあり、受注をいただき、東京と沖縄を往復する回数が増えていきました。そこで、コストを考えて沖縄に拠点をおくこととしました。



 まず、ある織物を使わせていただこうと、お願いにあがったのですが、あえなくお断りの返事をいただく結果となりました。厳しいスタートではありましたが、伝統ある工芸の世界に、東京から来た者がこれまでにない新しいことをしたいということが、どのようなことなのかを実感し勉強させていただきました。その後、首里織の組合へサンプルをお持ちして、ご理解をいただき首里織を用いたサンプルが出来上がりました。この時はうれしかったですね。もうひとつ興味を持ったのが、沖縄の植物の存在でした。そこでインターネットで、草木染めについて調べたところ、那覇市内でみつけました。アポなしで訪れたところ(笑)、それが超自然派で、すぐにお願いすることにしました。月桃、フクギ、ザクロ、ガジュマルを染料とし、直接、革に染めるというシンプルな方法なのですが、大きめな鍋でグツグツと煮ている光景は面白いですよ。こうして、沖縄の染プラス沖縄の織を素材としたサンダルが完成していきました。  琉球ガラスを使ったサンダルは、はしおきからの発想なんです。琉球ガラスの透明感が活かされる素材がないかと考えていたところ、東京で透明のヒールをみつけたんですね。透明なヒール部分が空洞になっているので、そこに細かいガラス粒を入れ、ボタン大のポイントを配しました。サンプルをウインドーにディスプレイしていたところ、発売前に予約が入るといううれしい出来事もありました。



 現在、3つのリゾートホテルに商品をおかせていただき、その中のひとつはホテルコンセプトに合致したコラボレーション企画としてオリジナル商品を製作させていただいております。その他、ショップにも商品をおかせていただいております。  サンダルの種類は、琉球ガラスサンダル、紅型サンダル、織物サンダル、草木染めサンダル以上の4シリーズとなっています。  客層は当初は、地元沖縄の方が殆どでしたが、現在はほぼ半々となっています。年齢層は幅広く若年層からご年輩の方までいらっしゃいますが、共通して言えることは皆さんおしゃれがお好きであるということですね。中には、リピーターの方もいらっしゃいまして、うれしく思っています。  昨年、秋に京都で開催された物産展に参加し、今年は先月、長崎の物産展に参加、今月は東京で開催される物産展に参加します。物産展を開催する度、次第に手応えが強くなっていっています。



 現在、素材は沖縄で、サンダル製作の実作業は東京で行っていますが、生産効率をあげるため、来年には沖縄県内にて自社工場を立ち上げる予定となっています。微力ではありますが、沖縄の雇用に少しでも役立てればと考えています。また、歴史ある沖縄の工芸を僕なりの視点で解釈し、新しいモノ作りのお手伝いをしていきたいと思っています。他のアーチストとのコラボレーションにも取り組んでいく計画もあります。現在、かりゆしウェアにマッチする靴の開発を行っており、夏の衣替えの頃には店頭に並べられればと考えています。

 
  
 
  








  

◎取材を終えて…
 靴の商品企画のエキスパートが、歴史ある沖縄の工芸をサンダルに活かす…。しゃれたデザインは、観光客、県内層を問わずに受け入れられています。沖縄の工芸の未来のヒントがここにあるのではないでしょうか?

 
●パーソナルデータ●
  

出身地/大阪府
好きな言葉/夢
趣味/散策

  
  
●オーガニゼーションデータ●
  2007/アイフィンガースタート
   
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