
16歳、高校1年生からフグ専門店の洗い場など、さまざまな飲食店でアルバイトしていました。卒業後は、製菓専門学校に通い、ケーキ・パンのショップで3年間勤務しました。そんな時、ワーキングホリデーでカナダに在住していた友人のところへ遊びに行き、これがきっかけでカナダの寿司屋で働くことになりました。その後、日本に帰ってきて、オーストラリアに移住する予定が変更になってしまったのです。直後、ドイツ行きの話しが持ち上がり、ドイツ菓子にも興味があったので、日本食レストランで働くことにしたのです。その後、日本に帰って、地元大阪の割烹で働き、さらにレストランバーをまかされる立場となっていました。海外生活で学んだ欧米人が好む寿司などを中心に創作料理を展開。そろそろ自分で店を開きたいなと考えていたのですが、大阪は開店のためにかかる費用が、かなりかかることがわかり、足踏み状態となった時、沖縄市のドリームショップグランプリの公募の情報を知ったのです。1年間家賃の補助があることを知り、また沖縄も旅行で来た時に面白かったし、失敗したら「ダメだった」という言い訳もききそうだったので(笑)軽いノリで応募しました。そしたら、運良くグランプリをいただくことができたのです。その時、私と同じくグランプリに残ったのが、現在パートナーとしてスースースーンを共に切り盛りしている永井だったのです。私が寿司、永井がスープという組み合わせ。当初、「寿司とスープの組み合わせって大丈夫?」とも思われたのですが、寿司を食する時、赤だしなどのお味噌汁も楽しむので、私の西洋スタイルの寿司とスープっていうのも、実際、一緒にするとなかなかマッチしたのです。考えてみると、沖縄の中でも沖縄市はチャンプルー文化の中心ともいえる場所。当初、滑り出しはゆるやかでしたが、情報を聞きつけて、県内でも沖縄市外から、また県外の観光客の皆さんが次第に来店してくださるようになりました。

6年を経て、沖縄市でやりたかったことは、ほぼ完成したと判断し、環境を変えてみたくなったんです。元々、海外各地で暮らすなどしており、1ケ所に長くいられないタイプなので…(笑)。そんな私が、沖縄にずっと拠点を置いているのも不思議な位なんです。
沖縄各地を探したのですが、北谷町にご縁があったんでしょうね。外人住宅が集まる現在の場所に行き当たりました。
夜型だった沖縄市と異なり、今回はオープン時間が午前8時。焼き魚の和定食もありつつ、キッシュとカフェオーレという組み合わせのフランスっぽい朝食があったり。もちろんスープにもこだわっています。お昼は寿司屋の名残りで丼ものや、自家製のこだわりベーコンと玉子でパンケーキという具合で和洋混在しています。素材はなるべく、地元産の自然なものを使うようにしています。シンプルだけど、目にも身体にもおいしいをモットーにしています。また、お惣菜をお出ししており、テイクアウトしていただいています。
「ごはん屋」を掲げているように、毎日食べても飽きない食づくりをめざしており、日に日にご近所に浸透しつつあります。お向かいのパッチワーク教室の先生や生徒さんはオープン当初からのお得意様。レッスンの前後によくご利用してくださいます。
スタート前は、変わり寿司を好む外国人向けに、利益をあげるため、近くの米軍基地を主な対象にしようとも考えていました。しかし、準備を進めていくうち、周辺の皆さんの毎日のごはんを提供していこうと考えるようになりました。常連さんも増えて「ここの薄い味、上等さ〜」という奥様方の声もいただき、少しずつですが、手応えも感じてきました。午後6時以降は、ご予約のみとなっていますが、ここでも、身体にいい食がコンセプト。お寿司も握りますし、お客様のお好みをお聞きしながら、組み立てています。「友達のおうちに遊びにきたみたい」と好評の声をいただいています。
 沖縄は、これまで長寿県でしたが、このところ肥満を起因とする生活習慣病やメタボリックシンドロームなどが問題となり、健康について考えていこうという機運が高まっています。私共も少しでも地域の健康にお役に立てればと考えます。でも、自然食バリバリっていう感じではなく、どうせ使うなら身体にいいものというスタンスで、あくまでもおいしくなければ意味がないと思っています。
沖縄の食材を活かした島豚のあぶり寿司やゴーヤー押し寿司などの変わり寿司やスープに目をとめていただき、全国の百貨店などで開催される沖縄の物産展に出させていただいています。1年に7、8回は県外の物産展に出ています。北谷町という地域で根を張っていくと共に、ちょっと目先の変わった和洋琉が混在した「身体にいいおきなわのごはん」を全国に広めていければとも考えています。
今後は、私共の技術を後進に繋いでいくことも目標のひとつです。現在、1人を育成中です。後進が育ってきたら、私は、好きな山遊び、海遊びに没頭したいですね。(笑)
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